1.そもそもCCIって何っ?
CCIは、1980年に米国のドナルド・M・ランバートが開発したオシレーター指標です。
この名はCommodity Channel Index(商品チャネル指数)を略したものですが、その名に
反して、米国では株式や為替、債券の分析にも広く使われています。もともとはモメンタムと
同じように、ゼロラインの交差でトレンドの転換を察知し、+100を上回ったら買い、-100を
下回ったら売りシグナルと、という使い方をしていましたが、その後はむしろ期間中の売られ過ぎ
・買われ過ぎを見る指標として注目する人も多くなったようです。
CCIが独特なのは、分析する銘柄ごとに、その相場の「サイクル」を決定した上で分析すること
です。マイナーな指標のように思われるかもしれませんが、CCIはデイトレーダーから中長期
トレーダーまで、米国では結構人気のある指標です。
2.CCIの計算方法
まず、CCIの概念を簡単に書いておきましょう。CCIはピボットポイント= (H + L + C) / 3 が
計算のベースになっていて、この数値の平均偏差を加工して使うことで、トレンドの強さを測る
ことができます。
CCIの計算の手順ですが、例えば20日間を例にとってご紹介します。最初に一日ごとの高値、
安値、終値の平均値を算出します。ここではこの値を「基準値」と呼びます。
さらに、この基準値の20日間単純移動平均を算出します。そして一日ごとの基準値と移動平均
の値の差の20日間平均(平均偏差)を求めます※。以上の3つを算出したら、以下の式に代入
します。
CCI=(基準値-基準値の移動平均値)/0.015×平均偏差(20日間)
これにより、直近の価格水準が設定期間中の変動幅の中でどのあたりの位置にあるかを把握
することができます。これだけなら他のオシレーターと算出法が違うだけ、ということになります
が、CCIの大きな特徴は、前述の通り、値幅だけでなく相場サイクルも視野に入れている、
という点なのです。
3.CCIとサイクル
CCIの根本にあるのは、商品(あるいは株、為替など)の値動きには一定のサイクルがある、
という考えです。皆さんは、チャートを見ていて、相場の上げ下げの動きに一定の周期がある
ように感じたことはないでしょうか。特に商品市場においては、季節的な循環変動が見られる
という指摘がよく聞かれます。もちろん、常に「20日間上げ、20日間下げる」というような完全な
サイクルが成立していることはあまりありませんが、いくらかの誤差を幅に含みつつも、上下動
のサイクルが相場で観察されることはよくあります。CCIの設定期間を決定する際には、その
銘柄にあると考えられるサイクルの期間を考慮するのです。
開発者のランバートは、見つけたサイクルの1/3の期間を、CCIの設定期間とすることを薦め
ています。
次回はこのCCIを使ったトレーディング手法をご紹介します。
Happy Trading 🙂
Mai